toggle
2019-03-21

【もっと身近に!瞑想やマインドフルネスって?】

 
ここ数年で、本屋へ行くと「瞑想」「マインドフルネス」と言う文字を見る機会が多くなったような気がします。
アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズや、男子テニスプレーヤーのノバク・ジョコビッチ選手が瞑想を取り入れているというのは、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
そして、Googleは企業の取り組みとしてマインドフルネスの社内研修プログラムもあるとか!
 
では、なぜこれほどまでにも、現代において「瞑想」や「マインドフルネス」というキーワードが取り上げられるのでしょうか。
今回は、正直なところ、興味はあるけど難しそう、、と感じる方も多い「瞑想」や「マインドフルネス」についてを簡単ですが、まとめてみたいと思います。
(尚、いろいろな文献を基に書いてみましたが、もし、気になる点(誤りなども含め)ありましたら、お知らせください!)
 

瞑想とは

一つ前のブログにおいて、ヨガをどのように実践すれば、最終的な段階(自分と繋がること、幸せになること)に到達できるかを表した8つのステップ「八支則」をご紹介しました。
その7番目のステップに「瞑想」があります。ここでは以下のように記しました。
 
(6番目のステップである)「ダーラナ」(心が一つの場所や、一つのものに集中しているとき)の状態を、絶え間ない流れで続けていく状態がディヤーナ「瞑想」です。「ダーラナ」の集中状態が、訓練によって徐々に長くなった状態。真の瞑想では、時間の感覚や、空間の感覚、身体意識も超えると考えられています。より身近な例で挙げると、「睡眠」のときの状態に似ているとも言えるでしょう。
 
「瞑想」とは状態を表しており、結果として「瞑想状態になった」と表現することも多いかもしれません。
一般的に瞑想とは「いま、ここ」に注意を向けたり、何か対象に注意を向け続けることを通して、例えば「過去に対する後悔や未来に対する不安」などと「自分」を切り離したり、その状況を俯瞰してみる力を育んだり、今起きていることをありのままに感じたりする練習をすること。そして、最終的には自分自身のスピリットと強くつながっていくことと、捉えられるかもしれません。
 
ちなみに、ヨガのアーサナとは元々「坐法」という意味で、瞑想をする際、正しく坐るために必要な筋力や、柔軟性を養うために生まれたものでした。
そのため、伝統的なヨガでは、坐禅のように座り、瞑想を行うことが主体だったのです。
 
ここまでで「瞑想」はわかったような気もするけど、やはりあまり身近に感じられない、という方、こちらはいかがでしょうか。
 
禅僧であり、人権運動家でもあるティクナットハン先生の『ブッダの幸せの瞑想』という本の中で、「瞑想」について書かれていた部分です。
 
 坐る瞑想(坐禅)とは「我が家」に戻ること、そして自分自身にあらゆる注意をそそぎ、心くばりをする方法です。(中略)
 坐る瞑想は深い癒やしをもたらします。自分の中で何が起こっていても、ただ寄り添うことです。
 
ティクナットハン先生の優しい表現によって、瞑想がより身近に感じられるかもしれません。
「じっと坐って我慢する」ことや「心を無にする」という修業的なものというよりも、いつも「何かしなければいけない」と思っている習慣から解き放たれて、「自分の安心できるホームに戻ること」と解釈することもできそうです。
 
ただ、普段からいつも何かをしている私たちが、何もしない時間を過ごしたり、「我が家に戻ること」は最初は難しいため、瞑想も少しずつ練習、トレーニングというものが必要になります。
 
ちなみに、当ヨガ教室で行われているクラス「リラクゼーションのプラクティス」では、ヨガニードラを練習しますが、実はヨガニードラも瞑想の一つとされています。
瞑想の種類については、また改めてご紹介しますね。
 

マインドフルネスとは

マインドフルネスとは、「瞑想がベースとなった脳の休息法」と言われています。
マインドフルネスによるストレスマネージメントは、米国人の医師であるジョン・カバットジン博士が開発した「マインドフルネス・ストレス低減法」(MBSR:Mindfulness-based Stress Reduction)というもので、仏教色をなくし、8週間という誰にとっても取り組みやすいプログラムとして提唱されました。
 
マインドフルネスの概念は、西洋医学の分野で広がり、逆輸入という形でアジア、日本にも広がっているようです。

瞑想やマインドフルネスの効果

瞑想やマインドフルネスの効果ですが、現代の科学、特に脳科学によって、多くのことがわかってきたようです。では、実際にどのような効果があるのでしょうか。まずは脳の特徴を見てみましょう。
・脳は何もしなくても疲れてしまうことがある
「休日何もしなかったのに、なぜか疲れが取れない…」ということがありませんか。
実は、「何もしていない時も私たちの脳は働いている」と言う説があります。
それを「デフォルト・モード・ネットワーク」(以下DMN)と言います。
ビックリするのは、このDMNは、脳全体のエネルギーのうち、60~80%の消費を占めていると言われているのです。
自動車のアイドリングのようなものと表現されますが、この何もしていないときにも、脳はエネルギーを使っているとされて、それが「疲れが取れない…」に繋がっている一つの原因と考えられています。
・今に注意を向けることで、DMNの過剰活動を抑えることができる
DMNと瞑想・マインドフルネスとの関係は、というと…
瞑想やマインドフルネスを通して今に意識を向けることで、このDMNの過剰な働きを抑えることができるということが研究によって明らかになりました。
マサチューセッツ大学のジャドソン・ブルワー准教授によると、10年以上瞑想を続けている人がマインドフルネスを実践しているときの脳活動を測定すると、DMNを構成する脳の部分の活動が低下していることがわかったとのことです。
そして、瞑想やマインドフルネスを練習すれば練習するほど、脳はその習慣に慣れていくそうです!
 

現代社会にこそ必要な「瞑想」や「マインドフルネス」

「瞑想」や「マインドフルネス」、そしてその効果を少しご理解いただけたでしょうか。
現代社会は、インターネットによって便利になった反面、何か一つのことに集中して取り組むことが難しくなりました。
ネットニュースを見ながら食事をしたり、電車に乗りながら動画を見たり。
いわゆる「マルチタスク」と言われるものですが、このように一つのものに集中しないとどうなるかというと、私たちのマインドはなかなか落ち着かなくなります。
いろいろと頑張ってはいるんだけれども、充実感を感じられなかったり、なんとなく「心ここにあらず」という状態を感じるかもしれません。
 
そんな現代社会だからこそ、やはり自分をケアする時間として「瞑想」や「マインドフルネス」が大切になってくるのではないでしょうか。
何かの対象や、自分自身の一つ一つに丁寧に心を注ぐことが大切になるのではないかと思います。
 
それは、つまり「今を十二分に感じ、充実したこの瞬間瞬間に感謝をする」と言っても過言ではないかもしれません。
私たちは、今にしか生きられないので、充実した今を積み重ね続けることが、幸せな毎日を過ごすことにつながるのではないでしょうか。
 

まずはやってみよう!

できるだけ楽な姿勢で坐り、まずは5分から始めてみましょう。
私自身も、3年ほど前からいろいろな形でトライし、眠ってしまうことや、足がしびれてしまうことも実はたくさんありました(笑)。
しかしながら、今は少しずつ「ホームに戻る感覚」、「自分の安心できる場所に戻る感覚」が感じられるようになっています。
取り組みやすいものの一つとしては、自分の呼吸を数える「数息観(すそくかん)」というもの。吸う息で「1」吐く息で「1」。次に吸う息を「2」、そして吐く息で「2」。
数がわからなくなったら、また「1」からスタートします。
 

続ける上でのコツ

瞑想しているときに「無になること」を目指すというよりも、「雑念が湧き上がるたびに、意識を呼吸(または対象)に引き戻す練習」と捉えるといいのではないかなと思います。
つまり、雑念が湧き上がる前提です例えば、最初は「5分のうち5回」他に意識を向けたとしても、それに気づいて、また呼吸や対象に意識を戻す。そのうちに、他に意識が向く時間が少しずつ減り、注意を向ける時間が少しずつ増えていく。
最終的には意識を引き戻す回数も「5分のうち3回」、「5分のうち2回」、「5分のうち1回」と変化していくのを楽しむことができると思います。
 
瞑想が練習できるアプリなどもあるので、楽しみながら続けてみてください。
 
 
≪参考文献≫
『ブッダの幸せの瞑想 マインドフルネスを生きる―ティク・ナット・ハンが伝えるプラムヴィレッジの実践』 ティク・ナット・ハン(島田啓介・馬籠久美子訳)
『脳疲労が消える 最高の休息法』 久賀谷亮
『音を聞きながら横になるだけ おやすみヨガ』 サントーシマ香  

関連記事